AIによる業務自動化は本当に簡単?初めてのフロー作成で得た気づき
最終更新日:2025年11月26日 19:40(水) JST
執筆者:オウンドメディア編集部
監修者:AIマーケティング事業責任者
読了時間:約7分
これまで「専門知識が必要だ」と思い込んでいた業務の自動化。しかし、AIの進化がその常識を覆しつつあるのかもしれません。先日、AIを活用した自動化フローの作成を学ぶ機会があり、そこで得た気づきは私の仕事に対する考え方を大きく変えるものでした。今回は、そのプロセスで私が何を学び、どう変わったのかを記録しておこうと思います。
気づきの瞬間
AIを使えば、専門知識がなくても業務フローの自動化が可能であることに気づきました。
正直なところ、フロー作成という言葉には、どこか難解なイメージを抱いていました。しかし、実際にツールを目の前にして、その考えはすぐに覆されました。驚いたのは、日常会話のような言葉で「実行したいタスク」を指示するだけで、AIが自動でフローの骨格を組み上げてくれたことです。例えば、「メールを受け取ったら内容を翻訳し、チャットに通知する」といった指示だけで、必要な処理の連なりが瞬時に画面上に現れました。この光景を目の当たりにし、これまで自分自身で設けていた「難しそう」という心理的な壁が、いかに無意味だったかを痛感したのです。
この体験は、私にとって自動化という概念を再定義するのに十分なものでした。専門家だけの領域ではなく、誰もがアイデア次第で業務を効率化できる時代が来ているのかもしれません。
無視できなかった問題
一方で、複雑なフローの自動生成には限界があり、手動での調整やテンプレートの活用といった使い分けが必要になるという課題も見えました。
AIによる自動生成は確かに強力ですが、万能ではありません。複数の条件が絡み合うような複雑な指示を与えると、AIが意図を正確に解釈できず、全く異なるフローを生成してしまうことがあるのです。これでは、効率化を目指したはずが、かえって修正に時間を費やすことになりかねません。この事実は、AIとの協業における重要な示唆を与えてくれました。すべてをAIに任せるのではなく、シンプルな定型作業はAIに任せ、複雑な部分は人間が手動で設定する、あるいは既存のテンプレートを応用するなど、適材適所の判断が求められるのです。
この課題認識は、単なるツールの利用者から、ツールを使いこなす側へと視点を引き上げるきっかけとなりました。闇雲に使うだけでは、本当の価値は引き出せないのでしょう。
どう行動し、試行錯誤したのか?
課題を認識した上で、私は実際にメール返信業務を自動化するフローの作成に取り組みました。シンプルなステップから始め、徐々にAIの判断を組み込んでいくプロセスです。
最初の改善
まず、「メール受信」を起点とするフローを作成しました。最初のステップは、AIに「返信の要否」を判断させることです。ここで重要だと理解したのは、プロンプトの具体性でした。「返信するかどうか決めてください」という曖昧な指示ではなく、「メルマガや通知、ノーリプライのメールは返信不要」といった具体的な除外条件を書き込むことで、AIの判断精度が格段に向上するのです。さらに、AIが判断材料とするメールの「本文」や「件名」といった情報を変数として正しく設定する必要がありました。ツール特有のUIの癖に戸惑う場面もありましたが、一つひとつ設定を重ねることで、フローが意図通りに機能し始める手応えを感じました。
この地道な設定作業を通じて、AIに正確な指示を出すことの重要性を学びました。人間同士のコミュニケーションと同じなのかもしれません。
変化の瞬間
フロー作成のハイライトは、AI(Gemini)にメールの返信下書きを作成させるステップでした。専用のボットを作成し、「返信の下書きを作成してください」というカスタム指示を入力したとき、変化は起きました。入力した指示を、AIがより精度の高いプロフェッショナルな文章へと自動で書き換えてくれたのです。自分で試行錯誤して調整するよりも、AIが生成した指示文の方が優れた結果をもたらすという事実は、私の中のAIに対する信頼感を一層深めました。これは単なる自動化ではなく、AIとの「共作」と呼ぶべき体験でした。
この瞬間、AIは私の指示を待つだけのツールではなく、より良い結果を出すために提案してくれるパートナーなのだと認識が変わりました。
未来への視線
この経験を通じて、AIを単なるツールとしてではなく、業務を共に進める「パートナー」として捉える視点を持つようになりました。
これまで毎日当たり前のように処理していたメール業務も、AIとの連携によって大きく姿を変える可能性があります。今回学んだことを応用すれば、自分だけの「AI秘書」を育て、より創造的な業務に集中できる時間を作り出せるかもしれません。フロー作成のプロセスは、私に新しい働き方の可能性を具体的に示してくれました。今後の業務がどう変わっていくのか、今は期待しかありません。
これからは、どの業務をAIと共に進められるか、という視点で日々の仕事を見つめ直していくことになりそうです。
振り返り
専門知識への先入観が、これまで業務効率化の可能性を狭めていたのだと痛感しました。
最初は難解に感じていたフロー作成も、ステップごとに分解し、実際に手を動かしてみることで、誰でも始められるという確信に変わりました。重要なのは、完璧な自動化を一度に目指すのではなく、まずは小さな成功体験を積み重ねること。そして、AIの特性を理解し、人間がやるべきこととの切り分けを的確に行うことなのだと思います。AIと共にスマートに働く未来は、もうすぐそこまで来ているのかもしれません。
この気づきを原動力に、私は明日からの業務に新たな視点で取り組んでいこうと考えています。
メタディスクリプション:
AIによる業務自動化は専門家でなくても本当に可能か?この記事では、筆者が初めてGoogle Workspace FlowsとGeminiで自動化フローを作成した体験を一人称で綴ります。AIへの指示のコツや課題、そしてAIをパートナーと捉える新しい働き方への気づきを共有します。
執筆者:株式会社ライトアップ 西村果林
社会人3年目。AIサービスの企画・運営を担当し、「ハチドリHR」「つばめりード」の開発に携わっています。
SaaSチームのリーダーとして、技術と現場運用の両方をつなぐ役割を担い、外部エンジニアとの調整、機能設計、社内の自動化構築を進めています。
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