「AIが1万時間働く時代に、中小企業の営業はどう変わる?」

読了時間: 11分

つばメリード開発者が語る“フォーム営業”の本質と未来

【登場人物紹介】
白石:弊社の代表。日々、中小企業の経営者の視点に立ち、企画・開発を行う。
小松:営業支援・インタビュー担当。現場の中小企業経営者から相談を受けつつ、AI活用や営業の仕組み化をテーマに取材・サービス企画を行う。


導入文
「営業できる人がいない」「問い合わせが来てもクロージングできない」。
中小企業でよく聞くこの悩みは、人材不足が根本原因だと思われがちだ。しかし、白石曰く「卵(問い合わせ)を用意しなければ、営業は育たない」。
AIが“1日1万時間”働く時代に、中小企業がどう営業力を引き上げられるのか。
本対談では、フォーム営業の本質から、新AIサービス「つばメリード」の裏側まで深掘りした。


◆ 「営業できる人がいない」は本当に人材の問題なのか?

小松:
中小企業の方から「営業できる人がいない」という話をよく聞きます。問い合わせが増えても対応できない…と。

白石:
でもね、それ逆なんですよ。
“問い合わせが少ないから営業が育たない”んです。

営業って、恋愛と同じで。
10人と付き合えば分かることも、1人もいなければ何も学べないでしょ。

小松:
なるほど…例えが強烈ですけど分かりやすいです(笑)。

白石:
なので、卵(問い合わせ)がなければヒヨコ(営業)は生まれない。
問い合わせが一定のペースで来る仕組みこそ、まず用意すべきなんですよ。


◆ 中小企業が最も成果を出せるのは「紹介」か、それとも…?

小松:
新規営業といえば“紹介”が強いと聞きますが、実際どうなんでしょうか?

白石:
紹介は最強です。信頼関係の元の受注なので、リードの質が高い。でも相当むずかしい。
紹介してくれるほど満足してくれる顧客作りが必要ですし、継続的な仕組みにしづらい。

小松:
確かに、再現性は低そうですね。

白石:
だからこそ、僕たちは「フォーム営業」に注目したんです。
AIに聞いても、ほぼ全AIが“最もコスパが良い新規獲得手法”としてフォーム営業を推します。


◆ フォーム営業は本当に効く? 平均反応率0.1~0.3%の世界

小松:
フォーム営業って、本当に効果があるんですか?

白石:
断言します。あります。
ただし平均反応率は0.1~0.3%。
つまり1000通送って1通返信があれば優秀。

小松:
やっぱり量が必要なんですね。

白石:
そう。
でも“量だけ”では反応率は上がらない。10倍違う会社もある。

要素は3つです。

  1. 商品力
  2. 文章(原稿)力
  3. 会社のブランド力

例えばソニーの新商品なら、内容を読まなくてもなんとなく開きたくなるでしょ。
ブランド力が弱い会社こそ、商品力と文章力の掛け算に徹底投資すべきなんです。


◆ つばめリードが到達率100%にこだわった理由

小松:
つばメリードの“こだわりポイント”は何でしょう?

白石:
とにかく「到達率100%」。
一般的なフォーム営業ツールは、1000通送っても“届いているのは100~200通”なんてザラなんです。
実際のところは、10〜30%しか届いていない世界。

小松:
そんなに…!

白石:
だから僕たちはAIで送信画面を全部録画し、
「本当に送った」「本当に届いた」
これを証拠として残せるようにしたんです。

これ、実は他社には無い機能。

小松:
見える化は安心感ありますね。

白石:
だから一見「送信可能リストが少ない」と思われがちですが、
“100%届く”なら他社の3〜5倍の価値があると考えてください。


◆ 「お任せAI配信」──1人の営業社員のように働くAI

小松:
最後に“お任せAI配信”について教えてください。どんな仕事をしてくれるんでしょうか?

白石:
人間がリスト作ったり送信タイミングを管理したり…って、人件費がかかるんですよ。
そこでAIが“最適なリスト”と“最適なタイミング”を自動で判断して配信します。

皆さんがやるのはただ1つ。

「1日1アポほしい」など、目標だけ設定する。

小松:
営業担当者に「今日1件お願いね」と指示する感じですか?

白石:
まさに“1人雇ったつもりで”つばメリードに話しかけるイメージですね。
設定は5分。
あとはAIが1日1万時間働いてくれます。

小松:
え、1万時間?

白石:
人間は1日12時間働いたら限界。でもAIの“1日は1万時間”。
それだけの営業力を持った社員を、月額で雇える時代なんです。


◆ 営業の未来は「AIと人間の分業」で変わる

小松:
最後に、中小企業の経営者へメッセージをお願いします。

白石:
AIが1万時間働いてくれる時代に、
人間が“人間にしかできない仕事”に集中できるようになります。

営業も、商品企画も、人事も。
AIと組むことで「本当にやりたかったこと」に集中できるはずです。

つばメリードに限らず、
AIにやってほしいことがあればぜひ教えてください。
一緒に、新しい営業の形を作っていきましょう。


まとめ
・営業が育たない原因は「問い合わせ不足」にある
・フォーム営業はAI時代に最もコスパがいい新規獲得手法
・つばメリードは“到達率”にこだわり、反応率を最大化
・AIの1日は“1万時間”。人間は価値の高い仕事に集中できる
・これからの中小企業は「AI×人」で営業組織を再構築できる

西村

西村

社会人3年目。 AIサービスの企画・運営を担当し、「ハチドリHR」「つばめりード」の開発に携わっています。 SaaSチームのリーダーとして、 技術と現場運用の両方をつなぐ役割を担い、 外部エンジニアとの調整、機能設計、社内の自動化構築を進めています。 主な領域は以下の4つ。 ・AIサービスの企画・改善 ・開発チームとの連携/ディレクション ・業務効率化のワークフロー設計 ・導入企業のサポート “使いやすく、確実に成果につながるAI”を軸に、中小企業の業務改善・採用DXを推進しています。

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